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CASE STUDY vol.03

地域の人々の課題も解決したい。
『大名小学校 最後の卒業式』

クライアントがいない状態でスタートした
『大名小学校プロジェクト』。

クライアントの課題を解決するーそれが私たち西広の仕事ですが、
ときにはクライアントそのものをつくってしまうというケースもあります。
それが『大名小学校・最後の卒業式』の事例です。
福岡の都心にある大名小学校は生徒数の減少により2014年3月に閉校することが
決まっていました。西広の社員のひとりが同校の卒業生であり、
「母校のために何かしたい」という個人的な想いが発端でした。
しかし、背景に都心部のドーナツ化現象や少子化といった問題も含んでいるため、
世の中の高い関心を集められるのではないかと、大名小学校プロジェクトが始動しました。

福岡広告協会賞金賞、CODO賞、広告電通賞、全広連鈴木三郎助地域賞最優秀賞を受賞。

プロジェクトメンバーで、大名小学校を訪問。
そのとき感じたことが広告の原点に。

プロジェクトは、まず同校を訪問し、校舎内を見て回ったり、校長先生に話を聞いたり
することから始まりました。100年以上の歴史ある小学校だけに、校舎は古く、
威厳のあるい佇まい。何よりピカピカに磨かれた廊下が印象的でした。
学校に来られた方を気持ちよく迎えるために、長い年月をかけてたくさんの生徒たちの手で
磨いてこられた木製の廊下。
卒業生に話を聞くと誰もがこの廊下を磨いた思い出を楽しそうに語ってくれました。
大名小学校のことを伝えるとき、ただ閉校になるという事実をノスタルジックに語るのではなく、
伝えるべきは脈々と続いてきた教えや精神のような気がしました。
大名小学校を訪れた数日後、その廊下を最後の卒業生たちが磨いている、
この大名小学校ならではの風景をビジュアルとした広告のラフデザインが出来上がりました。

最後の卒業生たちのために
協賛や寄附を募って奔走し、新聞広告を出稿。

最後の卒業生8名に向けた広告。それを新聞広告で行うことにしました。
社会性のある出来事であることと、卒業式の当日の朝に掲載することができるという
新聞広告ならではメリットがあったこと、そして、たった8名の子どもたちに向けて
メッセージすることがきっと新聞広告の新たな可能性につながるのではないかと
思ったからです。ラフデザインを手に天神の商業施設や地元企業を訪問して
協賛を募る日々が続きました。
また大同窓会で卒業生の皆さんに寄附を呼びかけるなどさまざまな手をつくし、
新聞広告の出稿の目処がたったのは、卒業式の2週間前でした。

広告と連動した形で本紙記事としても掲載。
広告だけでは伝えることのできなかった大名小学校の歴史など多くの情報を伝えることができました。

たくさんの反響を呼んだコピー。
「じんせいは、小学校で学んだことの復習だよ。」

最後の卒業式の朝に、大名小学校の卒業生だけでなく、新聞紙面を見た
すべての人々に大名小学校を記憶してもらいたい。
そのためのコピーを「じんせいは、小学校で学んだことの復習だよ。」としました。
誰もが経験している小学校という時間を思い出してもらい、
自分のこととして考えてもらいたかったからです。
新聞広告掲載後は、たくさんの反響をいただきました。
卒業生の皆さんにも喜んでもらえたようです。私たち西広にとっても、
このような地域に根ざした仕事がかけがえのないものであることをあらためて
実感した記憶に残る仕事となりました。

卒業式が行われている間にこっそりと卒業生たちの机の上に新聞をプレゼント!

卒業式を終えて教室に戻ってきた子ども達は新聞を見て大よろこび!